著者/正木幸子さん
(編集:富永君代さん)
母の人生に尊敬と感謝の気持ちを。
亡くなった母の思い出を一冊の本としてまとめた遺稿集
この度、出版された本は、お母様の遺稿集ですよね。
はい、母が16年の12月に亡くなりまして。母は、女手一つで、私を育ててくれて、私が結婚してからは、平戸でずっと一人暮らしをしておりました。本当は、生前に出してあげたかったのですが、私も日々の生活に追われてしまって…。それが、心残りです。
ゆるりを知られたのは?
母の想い出を本にしたいと思い、たまたま手話の講師でお世話になっています純心大学の先生に相談しましたところ、昭和堂の営業の方を紹介されました。昭和堂さんは以前に仕事関係の本作りでお世話になったことがありましたが、テレビで観たゆるりが昭和堂にあるとは知りませんでした(笑)。
本にされた内容は?
一つめは、500首ぐらい詠んでいた短歌の中から、母が自ら厳選していた61首を。
二つめに、新聞に投稿して採用掲載されたものなどの10編のエッセーを。最後に、離れている家族とのコミュニケーション手段として、毎月発行してきた家族新聞(1~58号)を載せています。
本を出版されると決まってからは、スムーズにいきましたか?
はい、出版日も、一周忌に合わせてと決めておりましたので、装丁から文字の大きさや、入れる順番など、営業さんとゆるりのスタッフの方と相談しながら進め予定通りに出来上がりました。
出来上がった本を手にされての感想は?
そうですね、大げさですが一大事業を成し遂げたような気がします。本にすることで、母の生きた証としたいという気持ちと、お世話になった皆様が、時折これを見て母のことを思い出してくだされば、母も喜んでくれると思います。
周りの方の反応はどうですか?
上製本で作成しましたので、作りが立派だと誉めていただきました。一周忌の法要の際にお配りしたのですが、すぐに目を通していただきすごく喜んでいただきました。
母一人、子一人で育ってこられた富永君代さんの、お母様に対する愛情が伝わってくるインタビューでした。
享年81歳でなくなられた正木幸子さんの、几帳面さや、日々の生活の苦労や楽しさなどが折り込まれた一冊になっています。