熱い骨

著者/瀬戸口千枝さん

被爆者である母の体験記録を娘から孫へ

47年前に出版された母の被爆体験記を娘たちの手で復刻!

この度、復刻しようと思われたきっかけは?

昨年、被爆60周年にちなんで、5月にNHK長崎放送局の制作で「原爆文学~綴られた記憶」に、母の熱い骨の中の“人間堤防”が放映されました。それを観た私の娘が、読んでみたいと申しましたので。それに今年は、母の33回忌にあたり、父亡き後、厳しい戦中・戦後を女手一つで、4人の子供を育ててくれた母への感謝を込め、恩返しに復刻いたしました。

本の内容は?

photo_0024_02『熱い骨』には記載されていなかった文章と短歌を追加しました。『熱い骨』は7つのタイトルにわかれています。その中の一つが、“人間堤防”です。

お母様はどんな方でしたか?

母はがんばり屋さんでしたね。1男6女の真中に生まれて、家の仕事を終えてから学校へ行くほど、向学心のある女性だったそうです。

出来上がった本を手にされたご感想は?

多くの方々のご支援があって、完成しました。表紙も沖縄宮古島在住の書家の伊良部様に描いていただき、大変感謝しております。中高生をはじめ、若い人たちや、今後、長崎を訪れる方々にも読んでいただき、原子爆弾の恐ろしさや、平和について、ご一考くだされば幸いです。

photo_0024_03 大庭小百合さん・瀬戸口汐路さん・瀬戸口忍生さんの三姉妹で、この度復刻されました。インタビューに応じてくださった瀬戸口汐路さん、それから娘さんへと語り継がれ、また、より多くの人に読んでいただきたいですね。