つぶき ~わが故里心の思い出~

著者/うおやゆうこさん

幼い頃…そこには真っ白で汚れのない世界がありました。

このたび出版を思い立たれたのは?

現在、小値賀町歴史民俗資料館の嘱託管理人として、毎日、小値賀の歴史・民俗資料に囲まれながら勤務していますが、訪ねてくる学生さんたちから、昔の生活ぶりなどを尋ねられたりします。また、ちょうど50歳を迎えた検診である病名を告げられたのを機に、昔のことを少しでも覚えている今のうちに、二人の子どもに書き残しておきたいと思いたちました。

この本のタイトルの『つぶき』とはどんな意味があるのですか?

photo_0025_02『つぶき』とは、潮が引いたあとに姿をあらわす汐の留まりのことです。いまでは護岸工事により見ることもできなくなりましたが、昔は「つぶき」にはイソギンチャクや小魚などがたくさんいて、まるで自然の水族館のようでした。今ではその様子も変わってしまい残念です。

出来上がった本を手にされた感想は?

本が送られてきた時、そばにいた方に立ち会ってもらい荷ほどきをしましたが、完成本を手にして大感激でした。

この本はどなたに読んでいただきたいですか?

photo_0025_03私と同年代の方で、故郷を離れて住んでおられる方々に読んでいただき、幼い頃の時代にタイムスリップして欲しいですね。すると、そこには真っ白で汚れのない世界があり、父母があり、自然が甦ってくると思いますので。

 この本は、土地の人の生活の息吹や、潮の香りが漂ってくるような自分史です。