詩集夜のカナリアたち

著者/森ぶんめいさん

夜に鳴くカナリアたちの声に耳を澄ませて聴いて欲しい

夜間定時制で教育者として自分自身が学んだことのレポートそれを詩集として出版

森さんは詩集の本を出版されましたが、現在高校の定時制夜間部の先生で、教職 につかれて何年ぐらいですか?

国語の教師として教鞭に立って34年になります。そのうち、15年くらいを夜間部で教えています。教師になったからには、いろんな生徒と関わってみたかったので、夜間部には自ら希望して移りました。

今回の詩集は、その生徒さんたちをテーマに書かれていらっしゃるのですね?

photo_0066_02はい、定時制夜間部というと、ある一定の固定観念が一般的にあると思います。当然、 昼間働いて、夜勉強するために生徒たちは通って来ています。
でも、いろんな事情をそれぞれ抱えていて、不本意入学した子や、小・中学校に不登校していたり…という現状を知って欲しいと思ったので、詩という形で出版しました。

生徒さんと向き合ってきた先生だからこそ生まれた詩なんでしょうね。どういう方に読んでいただきたいですか?

今、居場所を探している人、一人で悩んでいる人がいたら、何かの手助けになってくれた らと思っています。もちろん卒業した生徒も読んでくれたら嬉しいですね。
本を出版することによって、改めて自身の教育の原点に立ち戻って、人と人をつなぐ役目も果たしていきたいです。教員生活も、もう残りわずかなのでがんばります。

穏やかな印象の中にも、生徒さんに対する熱い情熱を感じる先生でした。お話を伺っていると、学生に戻って授業を受けてみたくなりました。