著者/鳥巣 修さん
あなたも壱岐の方言
聴いてみて(き~ちみ)しゃべってみて(しゃべっちみ)
なにげない日常の会話の中から直接聴いたりしゃべったりした方言や俗語約2,000語を事例を交えて掲載
2,000語と一口に言っても調べるのに苦労されたのではないですか?
公務員として多くの人達と出会い、地域に住んで一緒に活動する中で、10年ほど前から珍しい方言や面白い表現、相当年配の方しか使わないもの、地域によって独特な表現などの生の声を、気づいた時にメモしていました。それが100、200…1,000となりました。
わからない言葉は、図書館に行って調べたり、近所のご年配の方や郷土史や植物・魚介類に詳しい先生に尋ねたりしました。
あいうえお順に掲載されたり、イラストや写真なども入ってますが、こだわったポイントはありますか?
方言集・辞典は、一般に学術的で堅苦しいものが多いですよね。でも、方言は、茶の間で日常使っている会話そのもの、また、人と出会った時のおしゃべりそのものですから、手軽に使ってもらいたいと思って作成しました。
ポイントとしては、
- 若い人からご年配の方まで読んでもらえるように
- 字体を大きく、丸っこい書体でよみやすく
- 地元の四季の風景や懐かしい身近な農具や民具の写真やイラストを取り入れた
- 会話例や参考事例を実生活の中から分かりやすく、読んで楽しい感じに
- コラム「方言一言」を入れて島への方言の伝わり方や特徴などを説明
などです。
現在は、普段使われている方言が、使われなくなっています。今のうちに地域の貴重な文化遺産とも言える方言を書き残しておきたくて出版に至りました。
「こつこつと粘り強く、メモをとって整理するだけですよ」と言われていましたが、それを2,000語もまとめていらっしゃる鳥巣さんに脱帽でした。