30年のあゆみ 木版画集

木の実会

“こよなく木版画が好きである!” 会員の心に流れる共通の想い

photo_0034_01木版画グループの結成30周年を記念して出版された、会員の歴史がつまった作品集

「木の実会」は、どんなきっかけで発足したのですか?

昭和50・51(1975・1976)年に亘って、長崎市中央公民館で梶川清彦先生を講師に招き、木版画講座が開講されました。これが契機となって木版画グループ「木の実会」が発足し、来年の7月に満30年を迎えます。

photo_0034_02木版画作りは手間がかかり、苦労されると思いますが?

木版画は、下絵を描く、版木を彫る、絵の具をつけて摺り上げるという3つの工程を経て完成する訳ですけど、すべて手作業ですので、ハプニングが起こったりします。でも、摺り終えた作品を眺める時の気持ちは格別です。色摺りは、4~5色、多い時には10色以上にもなります。使用する色が多いと大変です。

作品集の発行を思い立たれたのは?

これまで作品展を20回、手作りカレンダーを29年、木版画集を8冊発行しました。発足当時の会員も数少なくなりましたし、木の実会の歴史を作品集としてまとめることは大変意義があることだと声が挙がり、発行することになりました。

編集にあたって作品の撮影や、パソコンへの入力など手作業が多かったようですけど、ご感想は?

収録した作品は600点を超えます。作品の撮影・パソコンへの入力には、苦労しましたが、色んな作品が並び、改めて作者それぞれの情趣(おもい)が感じられて嬉しく思います。

定価(3000円)とありますが、本屋さんにも並べてあるのでしょうか?

木版画に興味を持っている方もいらっしゃいますので、長崎市内の主要書店で販売しております。

 インタビューは、永野啓章さんに伺いました。11月には、第21回木の実会木版画展が開催され、会員の作品や各月を担当して作ったカレンダーなど、どれも力作で、一年間の集大成の作品でした。