一期一會

著者/山崎ツギエさん

いろんなことに好奇心がだから人生は楽しいの。

激動の時代を乗り越えたツギエおばあさんが家族への想いを書・俳句などで綴った一冊です。

米寿の記念に本をお作りになり ましたが、そのきっかけは?

おかげさまで米寿を迎えることになり、一緒に暮らしている甥が、 今まで書き貯めていた作品を全部出してと言うんです。聞けば、それを本 にすると言うので、本当に出来るのか・・・と思っていました。
原稿は、 チラシの裏やメモの切れ端を利用していたツギヱさん。中身は、長年書き貯めていた俳 句や短歌、免許まで取得された力強い書、そして、エッセイです。エッセ イは長崎新聞へ投稿したものが主。巻末には、一緒に暮らしている家族からの温かいメッ セージも添えられています。
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師範免許までお持ちのツギヱさん、『書』との出会いは・・・?

夫と死別後の寂しい日々の中、63歳からの手習いで、近くの書道教室の門を叩いたんです。それから13年続けることが出来、習字のおかげで、内気だった私は勇気をもらいました。

本を手にされたご感想は?

ページをめくるごとに、昔の思い出や、亡くなった主人のこと、いろんな事が頭を駆けめぐりましたね。また昔の写真なども載せていましたので、知人から大変懐かしいと言っていただいたりしました。毎日手にとって、眺めているんですよ。

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書のほかにも、エッセイ、俳句、 川柳、写真など、多彩な趣味をお持ちですが、その原動力は何でしょう?

そうですね、一番の原動力は ”好奇心“でしょうか。まだまだ世の中の動きにも興味がありますし、文章を書くことは昔から好 きでしたから、日常の出来事などを綴るのが楽しみなんです。新聞やラジオへの投稿も、一度載るとやはり嬉しくてね。また、川柳などは頭を使いますから、 頭も健康でいられるんですよ。まだ始めたばかりですがこれから頑張るつもりです。

タイトル『一期一會』に 込められた思いは?

夫と出会い、そして書と出会い、甥夫婦に支えられて・・・。私の人生の”出会い“がぎゅっと詰まった本が、この『一期一會』。何かに挑戦できる喜びと、それを支えてくれる家族の愛情をいっぱいに受けて、今はとても幸せです。この絆を大切に、一日一日を大切に生きていきたいですね。

高齢でありながら、常に世の中に目を向け、新しい事に取り組むツギヱおばあさん。 これからも、お身体を大切に卒寿をお迎えになられますようにお祈りいたしております。