長崎いさな物語

著者/浦上 修さん

a_004_nagasaki_isana時代を越えて、いさなと男達の闘いが今始まる!

かつて長崎の島々にはいくつもの鯨組が存在し命を懸けて勇魚に挑んだ勇敢な男達の物語。

初めての小説のテーマに捕鯨を選ばれた理由は何ですか?

私の地元である長崎県東彼杵町は昔から捕鯨の町として有名で、現在も県内で唯一、鯨肉の入札会が月に1回行われています。
江戸時代の頃より、鯨の肉・油の流通の拠点として繁栄した地元を題材として書いてみたいと思いまして捕鯨をテーマに選びました。

本の中には捕鯨に関わる人達の姿が、いきいきと描かれていますが、そもそも小説を書こうと思われたのは、何がきっかけですか?

よく聞かれるのですが、私は現在、家業を営んでおりまして、二十代前半より地元の商工会青年部に在籍していました。
その際、長崎・九州・全国の商工会の青年部の方々と関わる機会があり、みなさん、町おこしの為に精力的に活動されている姿に感銘いたしまして、自分には何が出来るだろうと考え、この小説が少しでも町の活性化に繋がればと思ったのがきっかけです。

鯨に関してよく調べてありますね。

はい、地元の東彼杵町役場で、江戸時代の捕鯨に関する資料を借りて調べたり、長崎県平戸市の生月にある鯨の資料館へ足を運び知識を得ました。
調べて行くにつれ、この当時の人々の素晴らしさ、感謝する気持ちを忘れない精神を感じ、私自身も気づかされ教えられましたね。
知れば知るほど、どんどん意欲が湧いてきて、とても楽しかったです。

完成までどのくらいの期間をかけられましたか?

仕事をしていますので、時間を作っては、コツコツと書いていました。200ページの小説ですが、約3年ほど費やしました。
その間、ゆるりでのアドバイスも受けながら、手直しを重ねての出版でした。渾身の一冊です。

この小説をきっかけに、地元の活性化に繋がるといいですね。

はい、彼杵の町では、殆どの飲食店に美味しい鯨料理があります。
海を一望できる供養塔を巡り、日本の捕鯨の歴史に浸りながら、舌鼓をうちにぜひ一度お越しください。

「小説を書いている時が至福の時」と語っていただいた浦上さんは、早くも次の小説のテーマも決まっているそうです。
どんな作品になるのか、乞うご期待!