じゅんくん あそぼ

著者/作・東フミ子さん 絵・関口拓志さん

ちょっと手をさしのべてあげて。
良い人間関係を築いて欲しい

園児が日常で起こり得る小さなトラブルを優しい言葉とイラストで解決に導く絵本

この題材を絵本にされてみようと思われたのは、どうしてですか?

今、大人にとっても子どもにとっても大切なことは、いい人間関係を持つということです。ところが大人に限らず、子どもの世界もストレスに満ちています。
相手の気持ちが理解できなかったり、好意の裏返しだったりして、喧嘩が始まります。大人は、こうしたもつれた関係をほどき、誤解をといてあげることが大切ですね。

ちょっと手をさしのべるだけで子どもたちは、きっかけをつかみ考え直すこともできるのです。本当は、一緒に遊びたいからね。
photo_0059_02こうした保育園での日常生活をわかりやすい物語にして伝えたかったのが”じゅんくんあそぼ”です。

イラストを関口さんに描いてもらうにあたり、どういう点に気をつけられたのですか?

いろいろなイラストレーターの絵の中で、関口さんの絵が一番、私の物語に合っていました。
子ども同士のやり取りを中心に人物を大きく描き、子どもの内面は、背景の色で表現してもらいました。
人物を描くにあたり、子どもの特徴、生活史に至るまで丹念に話し合いイメージを膨らませてもらいました。

この本を通して、どういうことを伝えたいと思われていますか?

一番理想的なのは、お母さんが膝の上に子供さんを乗せて、読んであげて欲しいですね。そこで、”ともだちっていいね”ということが伝わるといいなと思っています。

 大阪で、保育士として勤務された後、定年退職されて、長崎の外海に移住されて来られました。周りの人を包み込むような温かで優しい東さんとお話ししていると、保育園に通っていた小さい頃に戻るような気がしました。